Play Consoleでデベロッパーアカウント所有者の権限が無くてもAPI設定ができるようになっていた
以前はPublishing APIを使ってAndroidアプリの自動リリースをしようと思うと、Play ConsoleでAPIアクセスページを開いて、Play ConsoleからGoogle Cloudプロジェクトにリンクをして、Google Cloudプロジェクトで作成したサービスアカウントをPlay Console側でアクセス許可して…といったことをする必要がありました。
APIアクセスページはデベロッパーアカウント所有者でないと見ることができないため、会社で運営しているアプリの場合はだいたい会社の偉い人がデベロッパーアカウント所有者になっていることが多く、API設定をするまでの手順をまとめつつ会社の偉い人にお願いして時間を作ってもらって協力して対応するか、API設定をする際に偉い人にお願いしなくても良いように専用のアカウントを用意してデベロッパーアカウント所有者を移行してからやるなどの作業が必要でした。
私の会社用アカウントはデベロッパーアカウント所有者ではないのでAPIアクセスページを見ることはできないのですが、最近ふと個人のデベロッパーアカウントでAPIアクセスページを見てみたところ、APIアクセスページが廃止されていました。
ちなみに、権限がないアカウントで見ると権限が必要ですと表示されるだけなので、APIアクセスページが廃止されたことを知ることはできません。
これはもしかするとプロジェクトのリンクをしなくても良くなったのでは…?と思い、「Publishing APIの設定の詳細」を押すと表示されるスタートガイドを見てみると、日本語の方はまだGoogle CloudプロジェクトとPlay Consoleのデベロッパーアカウントをリンクする方法の記載がありました。
しかし英語の方を見てみると、Play ConsoleとGoogle Cloudプロジェクトのリンクの記載は無くなって次のような記載があり、Play ConsoleとGoogle Cloudプロジェクトのリンクはしなくてもよくなったことが分かりました。
Note: You no longer need to link your developer account to a Google Cloud Project in order to access the Google Play Developer API.
プロジェクトのリンクが不要になった新しい手順は次のようになっています。
- Google Cloud プロジェクトを作成(既にある場合はそれを使う)
- Google Cloud プロジェクトの Google Play Developer API を有効にする
- Google Cloudプロジェクトでサービスアカウントを作成する
- Google Play Developer API にアクセスするための適切な Google Play Console 権限を持つサービス アカウントを設定
APIアクセスページを開く必要がなくなり、Google Cloudプロジェクトへのサービスアカウントの作成と作成したサービスアカウントをPlay Consoleのユーザーとして招待してアプリの権限設定をするだけでよくなっていることがわかります。
実際に試してみると、たしかにサービスアカウント作成し、それをPlay Consoleのユーザーとして招待するだけで、あとはサービスアカウントの認証情報を使えばPublishing APIを使ってアプリの公開などができることが確認できました。
もしデベロッパーアカウント所有者の権限が必要だから…とAndroidアプリの自動リリースなどをしていなかったという方は、デベロッパーアカウント所有者の権限は不要になり、アプリのユーザー管理権限があればサービスアカウントを追加できるようになったので、ぜひ試してみてください。